月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

ファンタジー小説

異伝ブルーメンリッター戦記 #136 無自覚の裏切り

捕虜になったマリアンネが連れてこられたのはアイネマンシャフト王国の都ノイエーラ。ジグルスは以前と変わっていないと話をされて、安堵したマリアンネであったが、いざノイエーラに入るとなるとまた不安が心の中に広がっていく。アイネマンシャフト王国の…

異伝ブルーメンリッター戦記 #135 選択の機会

四百人いた味方が三百人になった。その三百人がさらに二百人、百人と減っていく。目的地であるグラスルーツには近付いている。だが近付けば近付くほど、敵と遭遇する頻度は増えていった。バラバラになったままグラスルーツに向かって移動するローゼンガルテ…

異伝ブルーメンリッター戦記 #134 決断にも色々ある

スヴェーア王国国境での戦いは最後の山場を迎えている。戦術、そしてそれを実現する部隊指揮能力や連携能力等でアース族軍はアイネマンシャフト王国軍に大きく劣る。個々の能力頼みで戦っていては勝ち目がないのだ。それを思い知らされたアース族は自分たち…

異伝ブルーメンリッター戦記 #133 狂った歯車は壊れるだけ

多くの小部隊がアイネマンシャフト王国の防衛圏内を駆けまわっている。ローゼンガルテン王国とそれを追う魔王軍。その魔王軍の掃討に動いているアイネマンシャフト王国軍。魔王軍は当然、ローゼンガルテン王国軍だけを標的にしているわけではない。本当の標…

異伝ブルーメンリッター戦記 #132 時が止まっている人々

荒れ狂う暴風雨の中に放り込まれた。魔王軍の奇襲を受けたローゼンガルテン王国軍の騎士や兵士たちの心境はそれに似たものだ。頭上から降り注ぐ投石。それに気を取られていると魔王軍の小部隊が疾風のごとく近づいてきて、暴れまわっていく。なんとか生き延…

異伝ブルーメンリッター戦記 #131 いつの間にか踏み台キャラ?

投石による攻撃を受けて、陣形を大いに乱したブルーメンリッター。そこに魔王軍は一斉攻撃を仕掛けてきた。いくつもの小部隊に分かれて、陣形の穴をめがけて突撃してくる魔王軍。ブルーメンリッターの兵士たちの動揺は激しくなる一方だ。 エカードたち指揮官…

異伝ブルーメンリッター戦記 #130 乱戦

ローゼンガルテン王国との国境にある城砦。スヴェーア王国はその場所に自国軍を詰め込めるだけ詰め込んだ。数が多ければ多いだけ守るのは容易になる、というわけでもないのだが、そうしないではいられなかったのだ。 今、国境に近づいてきている敵軍は魔人の…

異伝ブルーメンリッター戦記 #129 脇役は必要だから存在するのだ

投石機の攻撃を受けて以後、偵察部隊と思われる敵軍以外とは遭遇することなくブルーメンリッターは最初の目的地であるブラオリーリエに辿り着いた。それに対する達成感は皆無。期待していた味方がいるどころか、ブラオリーリエはその原型をとどめてもいなか…

異伝ブルーメンリッター戦記 #128 修羅の国

元王国騎士団副団長であったワルターとその部下たちが駐留している拠点を出て、川沿いに北へ進む。エカードたちは二日で次の拠点に辿り着いた。その拠点は一泊しただけで、すぐに出発。二日の行軍では疲れがたまっていない、だけでなく、案内役を得ることが…

異伝ブルーメンリッター戦記 #127 仲良し

人の嫉妬を買うほどの美人ではない。特別醜いわけでもない。並み、普通、あえてランクをつけるなら、遠慮して中の下。そんなところだ。他の女子と違っているところがあるとすれば、少し胸が大きいこと。それくらいだった。 どこにでもいるクラスの目立たない…

異伝ブルーメンリッター戦記 #126 試してみないと分からないことはあるけど

グラスルーツを出て、西に向かう。川に行く手を阻まれたところで北上。目的地の拠点はその川沿いにあった。そこまでの移動では、何の問題も起こらなかった。敵に襲われるどころか、その姿を見かけることもない。途中にあった小さな農村では、穏やかな日常を…

黒き狼たちの戦記 第55話 運命の出会い、なんて認めない

屋敷を得たあと、色々と変化のあった生活もようやく落ち着いてきた。一日の予定がほぼ固まったのだ。午前中は以前と同じく傭兵団の屋外鍛錬場に行って、体力づくり。走り込みなどは屋敷では出来ないというのが理由だ。昼はエマが作った食事を、というヴォル…

黒き狼たちの戦記 第54話 見えているものが全てではない

中庭でヴォルフリックたちが鍛錬を行っている様子を眺めているフィデリオ。彼自身の鍛錬もあるのだが、どうにも気が散って集中出来ないでいた。上の空のような状態で鍛錬を行っても効果はない。それどころか怪我をしてしまう危険もあると考えて、こうして中…

異伝ブルーメンリッター戦記 #125 真実の受け取り方

自分たちは何かを間違っているのではないか。一度、心に湧いてしまったこの思いが消えることはなかった。もともとその思いをクラーラは持っていた。苦しい時は何度もあったが、なんとか頑張っていた魔人との戦い。自分たちの活躍で王国の人々を救うのだと心…

異伝ブルーメンリッター戦記 #124 すれ違いは続く

ブルーメンリッターはグラスルーツに到着した。ブルーメンリッターと呼んでいるが、それはエカードの、まだ何も為していないが、功績を強調する為。王国騎士団の騎士、兵士をあわせて総勢一万だ。さらに後備として一万が編制されているのだが、これはまだ領…

異伝ブルーメンリッター戦記 #123 邪魔者たち

リリエンベルグ公国の南端。ローゼンガルテン王国によって閉ざされていた領境の関所を抜け、両側を山に挟まれた川沿いの街道を進むこと二日。視界は一気に開け、街道沿いに広がる田園風景が見えるようになる。魔人との戦いで荒廃した姿を想像していたブルー…

黒き狼たちの戦記 第53話 視点が違えば見えるものも変る

ロートが営む食堂。フロアの隅にあるテーブルでヴォルフリックたちは食事をとっている。クローヴィスもセーレンも、ボリスも一緒だ。彼らを黒狼団の拠点である食堂に連れてきたのには訳がある。もちろん、食堂が黒狼団の拠点だと正直に話すことではない。そ…

黒き狼たちの戦記 第52話 優しさが辛く感じられることもある

ノートメアシュトラーセ王国軍部の重臣たちを集めた会議。その場は重苦しい雰囲気に包まれている。また新たな軍事上の難題が沸き上がってきたのだ。ベルクムント王国との戦いを勝利で終わらせた中央諸国連合。だがそれで本当の終わりとはならなかった。さら…

異伝ブルーメンリッター戦記 #122 集う者たち

ゾンネブルーメ公国領での戦いは大きな転機を迎えた。それをもたらしたのはラヴェンデル公国軍。ローゼンガルテン王国の主力軍が公国領の西部でユリアーナ率いる魔王軍に足止めをくらっている一方で、領境を突破してすぐに領内深くに侵入を果たしていたラヴ…

異伝ブルーメンリッター戦記 #121 敵の敵は味方、かどうかは分からない

リリエンベルグ公国領内での戦いは大混戦。三つ巴の戦いは、いよいよその激しさを増している。この状況を仕掛けたのは魔王ヨルムンガンド。アイネマンシャフト王国の拠点建設を妨害するだけでなく、支配地域を拡大させようとシュバルツリーリエを出たアース…

異伝ブルーメンリッター戦記 #120 不幸中の希望

旧リリエンベルグ公国領グラスルーツから北に伸びる街道を真っ直ぐに三日ほど進み、そこから西進すると南西部の山岳地帯から流れ出てきた川に行く手を阻まれることになる。かつてかかっていた橋は跡形もなく壊されていて、対岸に向かおうと思えば、比較的水…

黒き狼たちの戦記 第51話 新居を手に入れました

パラストブルク王国のゴードン将軍は近頃、ご機嫌だ。ベルクムント王国との戦いでパラストブルク王国軍は、他国を圧倒する活躍を見せたノートメアシュトラーセ王国以外では唯一、論功行賞において上位の評価を得ている。ゴードン将軍にとっても想像を遥かに…

黒き狼たちの戦記 第50話 戦いの結果、得られたものは

ベルクムント王国との戦争における論功行賞で、育ての親であるギルベアトが使っていた屋敷を手に入れたヴォルフリック。それは行動の自由を手に入れたのと同じだ。当たり前だが、ギルベアトの屋敷はアルカナ傭兵団施設の外にある。自動的にヴォルフリックは…

異伝ブルーメンリッター戦記 #119 それぞれの役割

三勢力がそれぞれの出方を探り合い、膠着状態に陥る。旧リリエンベルグ公国領内の戦いがそのような様相を見せることを期待していたジグルスであるが、そう都合良くはいかなかった。魔王ヨルムンガンドが自軍を積極的に動かし、攻勢に出てきたのだ。無謀な試…

異伝ブルーメンリッター戦記 #118 一歩も二歩も遅れている人たち

ローゼンガルテン王国の状況はわずかではあるが好転した。旧リリエンベルグ公国領内の戦況の変化がそれをもたらしたのだ。軍の大半を失ったヨルムンガンドは戦線の縮小を決断。支配地域を十分に確保出来ていないキルシュバオム公国領とラヴェンデル公国領に…

異伝ブルーメンリッター戦記 #117 一足早い変革の時

群雄割拠、するには旧リリエンベルグ公国領は狭すぎる。各勢力はそれほど小さいものではない。だが旧リリエンベルグ公国領の今の状況を表現しようと思えば、やはり群雄割拠という言葉が一番適しているだろう。もしくは、たんに割拠していると表現するか。 と…

黒き狼たちの戦記 第49話 真実はどこにある?

戦勝会が終わるとすぐにディアークは執務室に引きこもった。そこに次々と姿を現す傭兵団の幹部たち。示し合わせたものではない。戦勝会での出来事を受けて、それぞれがディアークの様子を知りたいと考えて、集まってきたのだ。 そのディアークは深々とソファ…

黒き狼たちの戦記 第48話 ちょっと頭に血が上ってしまった

カルンフィッセフルスの戦いは決戦と呼ぶにふさわしい様相になっている。中軍が合流して、一万を超える軍勢となった中央諸国連合軍。それに対するベルクムント王国とその従属国連合軍はおよそ二万八千。当初侵攻してきた二万に、フルーリンタクベルク砦攻め…

異伝ブルーメンリッター戦記 #116 始める人たち

アーベントゾンネ攻略を試みるローゼンガルテン王国軍の本営。そこで今、指揮官たちを集めた作戦会議が行われている。特別な会議ではない。ほぼ毎日のように行われている定例会議だ。 会議に参加している人々の表情はどれも暗い。アーベントゾンネ攻略戦は予…

異伝ブルーメンリッター戦記 #115 勢いが止まらない

総大将のブラギの死。それによりブラギ麾下の魔王軍は降伏。拠点はアイネマンシャフト王国軍のものとなった。力による支配が意識づけられていたブラギの軍。その彼を超える力をジグルスが見せつけたことで、魔王軍は戦意を失い、降伏を拒絶して抵抗する者が…