月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

更新!「月の文庫ブログ」掲載小説一覧

月の文庫ブログにて掲載している小説の一覧です。話数が増えてくると、ブログ形式では第一話を探すのが面倒かと思って、このページを用意してみました。 ※2019年11月20日「全話一覧」へのリンク追加 少しずつですが掲載小説は増やしていきたいと思っています…

黒き狼たちの戦記 第112話 運命は巡る

足下から皮膚を覆いつくすほどのムカデが這い上がってくる感覚。その不快さに、全身に鳥肌が立つ。振り払おうと必死に両足をバタつかせても、その感覚は消えない。消えるはずがない。実際にムカデがいるわけではないのだから。 やがて、そのおぞましい感覚は…

黒き狼たちの戦記 第111話 殴り込み、ではない

フィデリオが何故、他人に教えられるくらいに内気功を身につけているのか。その理由と、それがオトフリートの反乱に繋がっていく話は、トゥナとルーカスに衝撃を与えた。 反乱の下地は二十年以上前から作られていた。その事実にトゥナもルーカスも、二人だけ…

黒き狼たちの戦記 第110話 それぞれの事情

ノートメアシュトラーセ王国にまた新たな王が立った。新王ジギワルドとその忠実な臣下たちはオトフリートの即位を正式なものとして認めていないので、「また」という表現は受け入れないだろう。 新国王になったとはいえ、ジギワルドたちに安堵はない。戦いに…

黒き狼たちの戦記 第109話 敗者と勝者

膠着状態に陥っていたノートメアシュトラーセ王国の玉座を巡る戦いはジギワルド、そしてオトフリートにとっても想定外のきっかけで、一気に激化した。日和見を続けるであろうと思われていた中央諸国連合加盟国が、ジギワルド支持を宣言したのだ。中央諸国連…

黒き狼たちの戦記 第108話 やり直しの一歩

ベルクムント王国の王都ラングトアが陥落した。国王は王城に突入してきた連合軍の騎士に討ち取られて死亡。王妃は連合軍が発見した時にはすでに自害。ジークフリート王子はそれ以前の戦いで戦死。王家の残る一人、カロリーネ王女だけが生死不明という状況だ…

黒き狼たちの戦記 第107話 虎穴に入らずんば

ベルクムント王国軍も逃げ出し、抗う者のいなくなったラングトアの街では、すでに略奪が始まっている。軍規で禁止されている行為だが、そんなことは歯止めにはならない。それには複数国の連合であることも悪影響を与えている。自国の兵士たちを押さえつけて…