月の文庫ブログにて掲載している小説の一覧です。話数が増えてくると、ブログ形式では第一話を探すのが面倒かと思って、このページを用意してみました。 ※2019年11月20日「全話一覧」へのリンク追加 少しずつですが掲載小説は増やしていきたいと思っています…
マンセル王国の王都。パルス王国の王都に比べれば規模は小さいが、その賑わいは決して劣るものではない。ここ最近は優っていると言えるくらいだ。その理由はミネルバ王国を併合したことにある。ただ領土が広くなったということではなく、マンセル王国は戦い…
息を切らして周囲を駆けまわっている人々。一方で剣を打ち鳴らして立ち合いを行っている人々もいる。千人規模でそれが行われていると、まるでそこは戦場のようだ。 ドュンケルハイト大森林とレンベルク帝国との国境に近い平原地帯。今日もまた、いつもの声が…
パルス王国南東部。旧ミネルバ王国との国境地帯にある深い森。今となっては魔族の支配地域となっているその森の中に深い洞窟がある。自然に出来たものではない。住処とするために人工的に作られた洞窟だ。 その洞窟の奥にある一際広い空間で、ライアンはいら…
大広間での出来事を終え、ディアークは執務室に戻った。普段、公務を行っている部屋ではない。私室のすぐ隣にあるちょっとした残り仕事を片付ける為、もしくはごく限られた者たちとだけ、リッラクスした雰囲気で話をする為に使っている部屋だ。 今は後のほう…
富士山大噴火から半年が過ぎた。政府にとっては、あっという間の半年だ。何が起きたのか分からないまま、旧都心から逃げてきた人々を保護し、その彼らの住環境を整える。それと同時に第二防波堤の拡張工事も行われた。旧都心から逃げて来ようとする人々の行…
ノートメアシュトラーセ王国城内の大広間。奥に置かれている玉座にはすでに国王であるディアークが座っている。その玉座の左右に並ぶのはアルカナ傭兵団の団員、その中でも上級騎士たちだ。進行中の任務もあり、この場に全員が揃っているわけではないが、そ…