月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

更新!「月の文庫ブログ」掲載小説一覧

月の文庫ブログにて掲載している作品の一覧です。話数が増えてくると、ブログ形式では第一話を探すのが面倒かと思って、このページを用意してみました。 少しずつですが掲載作品は増やしていきたいと思っています。応援よろしくお願いします! @ayato_tsukin…

勇者の影で生まれた英雄 #5 小隊長裏試験

グレンが出て行った天幕の中では、ドーン中隊長が腕を組んだまま、じっと身じろぎもしないで居た。しばらく、そうしていた中隊長であったが、その口がゆっくりと開いた。 「もう良いぞ」 中隊長の声に反応して出てきたのは、グレンを除いた小隊長の面々だっ…

異伝 ブルーメンリッター戦記 #5 モブキャラの賭け

疑わしい人たちが無罪であることを確認して真犯人を絞り込んだ。その上で、リーゼロッテが犯人であるという噂を塗り替える為の工作も行った。あとは最後の仕上げ。これが成し遂げられなければ、ここまでのことはほとんど意味を為さなくなる。だが、ジグルス…

勇者の影で生まれた英雄 #4 盗賊討伐任務

ウェヌス王国軍には三軍の他にも軍組織がある。地方軍と呼ばれているのが、それだ。 三軍が対外戦、外国との戦いを担っているのに対し、地方軍は国内治安維持を担当している。主な役割は盗賊退治や、何十年も起こっていないが地方領主の反乱鎮圧などだ。 だ…

四季は大地を駆け巡る #28 精霊たちとの繋がり

体が回復してきたところでヒューガはセレに外出の許可を取った。外出といっても遠くまで出かけられるはずはなく、出歩いて良いのはエルフの都を囲む結界の中だけだ。 まったく問題ない。ヒューガが寝ている間に大森林の季節は冬に変わっていた。許可の有無に…

勇者の影で生まれた英雄 #3 元帥の講義

グレンの毎日のスケジュールが、かなり固定されてきた。 二と半刻に起き出して、宿の裏庭での鍛錬。裏庭の散らかりようは相変わらずだが、グレンは毎日、廃材の位置を変える事にした。規則性はない。適当にばらまくだけだ。 乱雑といっても毎日決まった場所…

異伝 ブルーメンリッター戦記 #4 モブキャラの工作

物語のハッピーエンドはリーゼロッテにとってのバッドエンド。そんな運命を背負った敵役キャラに協力するのは酔狂だと思う。それでも何故か、以前と比べて少し気持ちが沸き立っている自分がいるのをジグルスは感じている。 モブキャラとしてただ物語に流され…

勇者の影で生まれた英雄 #2 小隊長修行

まだ夜明けまでには少し時間がある。 薄暗い部屋の中で、グレンはフローラを起こさないように、そっと身を起こした。着替えはしない。昨晩の内に直ぐに部屋を出られるようにと準備しておいたのだ。 音を立てないように鍵を開ける。普段は気にならない音がや…

逢魔が時に龍が舞う #9 指揮官の憂鬱

夜空に響くプロペラの音。陸軍配備の汎用型ヘリBH-60JAを改造して様々な電子機器を組み込み、第七七四特務部隊の指揮車両と同等の機能を持たせた特殊ヘリだ。そのヘリに乗って遊撃分隊は目的地に向かっている。本来は非番であった彼らに緊急出動命令が出たの…

勇者の影で生まれた英雄 #1 落ちこぼれ小隊の隊長

大陸のほぼ中央に位置するウェヌス王国は、大陸で一二を争う大国である。 かなり早い段階で騎士階級以外においても職業軍人の制度を採り入れており、その軍事力は大陸随一の力を誇ってきた。 どこの国でも出来る政策ではない。ウェヌス王国が保有する中央平…

四季は大地を駆け巡る #27 ドュンケルハイト大森林

ヒューガは深い森の中をセレの先導で歩いている。この場所に来て、すでにどれだけの日数が経っているのか。それを忘れてしまうほど、連れられてきたここはとんでもない場所だった。 最初に大森林を見た時はその光景に圧倒された。深い崖のすぐ下には緑の草原…

異伝ブルーメンリッター戦記 #3 モブキャラの価値

アルウィンがその動きに気が付いたのは偶然だった。一人廊下に立ち、さりげなく教室にいる女子生徒たちの会話に耳を澄ます。盗み聞きを趣味にしているつもりはアルウィンにはない。女子生徒の会話から、彼女たちが今どのようなことに興味を持っているかを探…

悪役令嬢に恋をして #11 ライバルを蹴落とす方法を考えてみる

リオンが侍女の情報を色々と突き合せて分かったことは、エルウィンをウィンヒール侯家の後継ぎにしようと画策している従属貴族はウスタイン子爵以外にも居るという事実だ。 しかも、それを同じ侯家のアクスミア家が支援しているという最悪の状況。 他家が何…