月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

更新!「月の文庫ブログ」掲載小説一覧

月の文庫ブログにて掲載している小説の一覧です。話数が増えてくると、ブログ形式では第一話を探すのが面倒かと思って、このページを用意してみました。 少しずつですが掲載小説は増やしていきたいと思っています。応援よろしくお願いします! @ayato_tsukin…

異伝ブルーメンリッター戦記 #13 敵キャラの密約、ではない

リーゼロッテたちが使っている部室。かつては目的があってそこに集まっているわけではなく、ただ雑談をする、それもリーゼロッテをひたすら持ち上げるだけの話を取り巻きたちがしているか、リーゼロッテが誰かの文句を言っているかだけの時間だったのだが、…

勇者の影で生まれた英雄 #28 勇者にも試験?

以前であれば、任務終了後も数日は忙しい時を過ごしていたグレンであったが、軍籍にない今は特に何もすることはない。これは勇者である健太郎も同じだ。王都に帰還し、戦況報告会が終わった翌日には、日常に戻っていた。 今は調練の時間。あいかわらず、健太…

四季は大地を駆け巡る #43 光り立つ

廊下を走る足音が近づいてくる。それは部屋の扉の前で止まり、次の瞬間には勢いよく扉が開かれた。部屋の入口に立っているのはエアルが予想していた通り、ヒューガ。 だが急いで来たはずのヒューガは、扉のところで立ち尽くしたまま、動かないでいた。 「………

勇者の影で生まれた英雄 #27 任務達成

念の為程度のつもりで野営地の裏手にやってきたグレンだったが、暗闇に浮かぶ数え切れないほどの松明の火を見て茫然としてしまった。 ぱっと見ただけで百の単位の数であることが分かる。ある程度は予想していたが、正面の敵と合わせると確実に自軍より多数に…

四季は大地を駆け巡る #42 強く願う

様々な可能性を考えてみる。だがこれといった答えが出てこない。何かが足りていない。それは分かっている。何か見落としていることがあるのではないか。そう考えて、始めから思い返してみる。 彼女に何があったのか。彼女は何を言っていた。その中に答えが必…

勇者の影で生まれた英雄 #26 謀略の気配

健太郎たちの天幕にバレル千人将と各中隊長が集まっている。盗賊征伐についての打ち合わせを行う為だ。勇者付騎士であるグレンも当然、この場にいる。だからこそバレル千人将は打ち合わせ場所として選んだのだ。 「偵察隊からの報告ですと、アジトまでの道筋…

四季は大地を駆け巡る #41 叶わぬ想い

草原を駆ける魔獣の群れ。その周囲をそれよりも一回り小さな人影がいくつも動き回っている。ヒューガたちが鍛錬を行っているのだ。 「左翼遅い!」 「すみません!」 「謝っている間があったら体を動かせ! 進路を塞ぐんだ!」 「はっ!」 響き渡る声はヒュ…

勇者の影で生まれた英雄 #25 説教

野営地に張られた天幕には、勇者と聖女である二人を一目見ようと、ひっきりなしに兵が、隊長たちが訪れていた。 そして彼らは実際に一目見ただけで二人から離れてしまう。彼らがその後に向かう先は、同じ天幕にいるグレンの所だ。 「それでですね。もうちょ…

四季は大地を駆け巡る #40 崩壊の兆し

わずかな灯りを頼りに皆が寝ている部屋に向かう。すれ違う人は誰もいない。この館に残っている人は少ない。更に今は誰もが寝静まっている時間。だからこそ、こうして廊下を歩いているのだ。 静寂の中を、大きな音をたてないようにゆっくりと廊下を歩く。やが…

勇者の影で生まれた英雄 #24 誘惑

グレンが城に出仕している間はフローラとローズは、ほとんどの時間を一緒に過ごしている。別々の時間はフローラが食堂の手伝いをしている時と、ローズが宿屋では話せない相手と色々と相談をしている時くらいだ。 最初の頃は他愛もない話で、それなりに盛り上…

四季は大地を駆け巡る #39 本当の想い

朝からずっと待っているのにあいつは現れない。もう来るなって言ったのは私なのにね。 来ないかな……来るわね。あいつはそういう奴よ。筋金入りの偽善者。でも……怒らせたかな。 あいつが悪いのよ。せっかく私が女を教えてやろうと思ったのに、別の女の話を出…

勇者の影で生まれた英雄 #23 古巣

久しぶりに訪れた国軍調練場。グレンはじっと三一○一○中隊の調練の様子を眺めていた。行なわれているのは中隊を半分に分けての実戦形式の演習だ。きれいに隊列を組んで、ぶつかり合う二つの部隊。剣を振るタイミングも合っていた。 そこからは押し合いが続く…