月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

SRPGアルデバラン王国動乱記~改~ 第96話 明日を変えたければ、今日を変えなければ

平日は、昼は学院、夕方からは道場で鍛錬。休日も午前中は道場に通い、午後からは「何でも屋」の仕事を手伝うというのがレグルスの毎日。中央学院の授業が再開されたことで、この日常も元に戻ることになった。余計なことに巻き込まれなければ、勉強と鍛錬ば…

SRPGアルデバラン王国動乱記~改~ 第95話 新しいご近所さんが出来ました

王立中央学院から剣術対抗戦に出場できるのは二学年、三学年それぞれ二チームずつとなっている。その出場チームのメンバーを選ぶための選抜試験の結果、アリシアとジークフリート第二王子、タイラー、キャリナローズ、クレイグの五人は参加選手として選ばれ…

SRPGアルデバラン王国動乱記~改~ 第94話 悩みや欲は誰にでもあるものだ

花街で行われた喧嘩祭りにおけるジャラッド戦での惨敗は、レグルスに改めて鍛錬に取り組む意識を変えさせることになった。変わったといっても、わずかに残っていた甘えが完全に消え去ったというだけのこと。端で見ていても、その変化は分からない。それに気…

SRPGアルデバラン王国動乱記~改~ 第93話 誰が敵で誰が味方か

教室の隅のほうで男子学生二人が話をしている。聞き耳を立てるまでもなく、聞こえてくる会話。話している二人に内緒話をしているつもりはない。周りが興味を引く内容でもない、男子学院生の中にはそうでない者も何人かいるかもしれないが、と考えているのだ…

SRPGアルデバラン王国動乱記~改~ 第92話 公人としての気持ち、私人としての想い

通りを塞ぐ形でジャラッド他、ブラックバーン騎士団の騎士たちが並んでいる。それに文句を言う人はいない。不便に感じている人はいても、彼らが作り出す張り詰めた空気が、それを声にすることを許さない。 ジャラッドを頂点とした楔形に並んでいる騎士たち。…

SRPGアルデバラン王国動乱記~改~ 第91話 盛り上がっていますか?

喧嘩祭りの会場は、普段の喧嘩と同じ大通りを奥に進んだ広場。いつもと違うのは、そこに観覧席が設けられていることだ。木で作った箱をいくつも積み重ね、固定しただけの簡易なものであるが、段差を作れば後ろにいる人たちも良く見えるようになる。それで十…