月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

黒き狼たちの戦記 第18話 頑張ったら被告人になりました

ノートメアシュトラーセ王国の都シャインフォハンに戻ったヴォルフリックたちを待っていたのは軍法会議。傭兵団に命じられた任務の遂行を放棄して、勝手な行動を取ったということで、吊し人のリーヴェスから告発されたのだ。 行動の結果としてヴォルフリック…

黒き狼たちの戦記 第17話 骨折り損のくたびれ儲け

ヴォルフリックたちがノイエラグーネ王国の都で拠点としているのは、地元の貧民街出身者を騙っているにも関わらず、表通りの高級ホテル。貧民街には本当にヴォルフリックたち、偽名ではアインとフォルス、が暮らしているか調べに来る可能性がある。裏通りの…

四季は大地を駆け巡る #131 破壊と創造

レンベルク帝国の帝都。城の面会室でレンベルク皇帝はグランと向き合っていた。アイントラハト王国の外交担当としてグランは定期的にレンベルク帝国を訪れている。交易の話、軍事協力についてなど話し合うことはいくつもあるのだ。 ただ帝都まで来るのは久し…

四季は大地を駆け巡る #130 よろず相談承ります

旧ダクセン王国領にある村。長く続く戦乱で男手を失い、土地が荒れ果て、なんの収穫も得られることが出来なくなっていたところに、さらに野盗と化した元マーセナリ―王国軍の騎士や兵士による襲撃を受けて、蓄えまで奪われてしまった。 明日食べるものにも困…

黒き狼たちの戦記 第16話 懐かしさに惹かれたわけではない

どこの国にも貧しい人たちが暮らす場所がある。もともと、とても人が住めるような場所ではなかったはずのそこに、どうしようもない事情があって住み着く人が出て、徐々にその数が増えて一定数を超えると、貧民街として確立して、さらに貧しい人が集まるよう…

黒き狼たちの戦記 第15話 思っていたより派手だった

ヴォルフリックたちの任務地はグリュックスインゼル王国。その都から東方に伸びる街道を国境近くまで進んだところにある山岳地帯だ。そこを抜けると、中央諸国連合加盟国の中でもっとも東に位置する、オストハウプトシュタット王国との争いにおいて最前線と…