月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

異伝ブルーメンリッター戦記 第53話 再会の時

ジグルスが教官となっている新設部隊は、リリエンベルク公国軍特別遊撃隊と名付けられた。リリエンベルク公爵が自ら行った視察の結果、公国軍の正式部隊として認められたのだ。 視察時にリリエンベルク公爵が残していった二百名、それにさらに三百があとから…

異伝ブルーメンリッター戦記 第52話 正しいのは誰?

ローゼンガルテン王国が戦時体制に移行して半年以上が過ぎているが、魔人との戦いは始まっていない。それは王国にとって良いことばかりではない。今はもう悪いことのほうが多くなったという状況だ。あくまでも、平和であるという、どれだけ悪いことが増えて…

異伝ブルーメンリッター戦記 第51話 モブキャラ増員

寒さも緩み、春の訪れを感じられるようになったリリエンベルク公国北部。雪の消えた、決して広いとはいえない街道に何台もの馬車が連なっている。その中でも一際豪華な馬車。鎧姿の騎士が乗る馬に周囲を囲まれて進んでくるそれは、リリエンベルク公爵が乗る…

異伝ブルーメンリッター戦記 第50話 主人公は誰?

広大な王城の敷地のすぐ隣に王国騎士団の施設はある。隣といっても、実際にはほぼ一体化している。王国騎士団の施設もまた、いざという時には敵の侵入を防ぐ防御施設となるのだ。 その施設のひとつである第三訓練場。いくつかある王国騎士団の訓練場の中でも…

異伝ブルーメンリッター戦記 第49話 家族として

リリエンベルク公国はローゼンガルテン王国領の中で、もっとも北に位置する。さらに北東に位置する大森林地帯に近い土地のように人の往来が難しくなるほどではないが、それでも冬の寒さが本格化する年明けとなると領地のほとんどが雪に覆われることになる。…

異伝ブルーメンリッター戦記 第48話 モブキャラは先駆者

ジグルスが教官を務める新設部隊の鍛錬は、学院の同級生たちが加わったことにより、さらに激しさを増している。中身は以前と変わらないのだが、いくらジグルスが頑張っても全員には目が届かなかった問題が解消されたのだ。それにより兵士たちは益々気を抜け…