月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

異伝ブルーメンリッター戦記 #21 物語にはないパーティー編成

学院で臨時強化合宿の実施が公にされた。タバートが予想していた通り、合宿は現在、学院に通っている公爵家の子弟を中心にしてチームを編成し、行われることになる。つまりリーゼロッテ、タバート、そしてエカードがそれぞれ自分のチームを編成して、魔物と…

勇者の影で生まれた英雄 #44 一つの区切り

出陣式当日。騎士団は慌ただしく準備に追われていた。 国王を筆頭に王族が一同に会する式である。晴れ姿を披露しようと、騎士たちは自慢の鎧兜をピカピカに磨き上げて式に臨むのだ。 式が終われば直ぐに出陣となる。戦争に臨む前の最後の華やかな式典。戦争…

異伝ブルーメンリッター戦記 #20 配役は変わらない

放課後の部室。勉強会は終わり、今は居残りたい生徒がそれぞれ好きなことをして過ごす時間だ。寮生活のジグルスはいつも居残り組。部屋に戻っても特に何かやることがあるわけではない。そうであれば夕食の時間まで部室に残って、生徒たちが持ち寄った本を読…

勇者の影で生まれた英雄 #43 触れ合う想い

国軍が王都から出陣した。中隊単位に分かれての密やかな出立だ。王都から少し離れた場所で集合して、ゼクソン国境の砦に向かうことになる。 密やかなと言っても見る人が見れば分かる。毎日のように王都から国軍部隊が幾つも出て行って戻らないとなれば、それ…

異伝ブルーメンリッター戦記 #19 物語はまさかの……

ジグルスの周囲が騒がしい。実際に彼の周囲の人たちが騒いでいるのではなく、第三者といえる生徒たちが噂話で盛り上がっているのだ。 そうなった原因は王家主催のパーティーにある。無位無冠の男爵家の子が国王に呼ばれ、密談を行っていた。この事実が知られ…

勇者の影で生まれた英雄 #42 王女殿下の贈り物

グレンたちの仕事の期限が近づいて来ていた。 グレンとしてはいささか不本意な状況ではある。やはり期限までには全てをやりきる事は出来そうもないからだ。それでも、自分たちなりに見つけた問題点をあげて、それの改善案を策定し、それに基づく行軍計画を粗…

勇者の影で生まれた英雄 #41 招かれざる訪問者

フローラが頻繁に訪れるようになったグレンの執務室は更に活気が溢れるようになった。グレンが望まない方向に。 今、グレンはそれを無視して、仕事を行っているところだ。 「資料の検証が一通り終わったところで気になるのは、やはり騎士団だな。行軍からし…

四季は大地を駆け巡る #50 複雑な思い

セレネ様たちを迎えにいったエルフ。結果はヒューガの予想通り。あのエルフはヒューガを害しようと考えていた集団の一員だった。きっと仲間を集めて、扉を使ってここに攻め込むつもりだったのでしょうね。ただこれは想像。実際のところは分からない。 何故な…

勇者の影で生まれた英雄 #40 胸に抱く想い

戦争の準備が本格化し、軍部は大わらわ。特に指揮官クラスは連日、朝から晩まで会議と演習を繰り返す毎日だ。 そんな中で唯一といっても良い例外が健太郎。勇者親衛隊の隊長である健太郎は指揮官ではあっても戦術を検討する会議に呼ばれることはなく、演習に…

四季は大地を駆け巡る #49 加速する変化

「不自由な思いをさせるけど、それに文句は言うなよ。お前たちを全面的に信用しているわけじゃない」 「はい。それは仕方がないことです」 ヒューガの目の前にいるのは草原にいたエルフの代表者一人。他のエルフは何部屋かに分散させて、閉じ込めている。ハ…

勇者の影で生まれた英雄 #39 まさかの訪問者

アシュラム侵攻軍の編成が正式に決定された。正式と言っても表向きはゼクソン侵攻軍という名目になってはいるのだが。 侵攻軍は大きく三軍に分かれる。先鋒軍として全軍に先駆けて進むのが王国騎士団第一大隊および国軍第二軍の前備五大隊六千。率いる軍団長…

四季は大地を駆け巡る #48 大森林の向かう先

ヒューガたちは空がまだ暗いうちからブロンテースが作った鍛冶場に集合した。 いよいよ今日が火入れの日。初めての火入れは日の出と同時に行うのが決まり事とされているのだ。といっても古来からのやり方ではなくイフリートの魔法を使うのだが、儀式としては…