月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

四季は大地を駆け巡る #20 ご都合主義ってこういうことか

「やっとだ。やっと、この日が……きたぁーっ!!」 「どこの芸人だ、お前は?」 貧民区に着いたところで冬樹が雄叫びをあげている。冬樹がはりきっているのは、今日がいよいよジャンたちに剣術を教える日だからだ。 盗賊討伐任務で王都を離れて、それから戻っ…

悪役令嬢に恋をして 第7話 少し、いえ、かなり大人になりました

まだ暗い部屋。時計がなくても感覚で分かる。もうすぐ起床の時間だ。その前に、邪魔者には出て行ってもらわないと。 「……もう、朝です。起きてください」 「……ん」 「朝です」 「……もう? まだ暗いじゃない」 体をゆすって、ようやく隣で寝ていた女が目を覚…

四季は大地を駆け巡る #19 再会の時

グレゴリー大隊長のもとで行われる鍛錬は、盗賊討伐任務を最後に終わることになった。ヒューガはともかく、冬樹と夏のことを考えて、本当はもう一度か二度、任務に同行させようとグレゴリー大隊長は考えていたのだが、盗賊討伐任務の内容の濃さを考えて、無…

四季は大地を駆け巡る #18 初めて会ったエルフはエロかった

盗賊たちに囚われていたであろう女性を助け出したヒューガ。その女性の姿があまりに卑猥で困惑している。 胸の周りの布はほぼ先端だけを隠している状態。胸の谷間は丸見えだ。おまけに腰の布も、ちょっとしたはずみで奥の方まで見えてしまいそう。 そのまま…

悪役令嬢に恋をして 第6話 お嬢様に隠し事は出来ません

ヴィンセント様とエアリエル様にはエルウィン様という腹違いの弟が居る。 三か月以上もこの屋敷に居て、ようやくそれが分かった。こんな大切な情報を教えてくれない周りの人もどうかと思うが、人に避けられる立場の俺だ。自分から、情報は求めなくてはいけな…

四季は大地を駆け巡る #17 実戦を経験した

剣と剣が打ち合わされた音が響く。ヒューガが振り下ろした剣は、グレゴリー大隊長の剣に阻まれた。慌ててバックステップで間合いをとる。その空間にグレゴリー大隊長の脚が伸びてきた。組み合ったところでヒューガの腹を蹴り飛ばそうとしたのだ。 「ふん。避…