月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

SRPGアルデバラン王国動乱記~改~ 第56話 学生らしいこと?、をしてみた

魔力は遺伝、持って生まれた才能が全て。一部の例外は認めていても、これがこの世界での常識となっている。貴族家の血には魔力が宿る。故に貴族は強大な力を持ち、それに相応しい権限が与えられている。世襲の正当性を、それに異議を唱える平民などいないが…

SRPGアルデバラン王国動乱記~改~ 第55話 お仕事も頑張っています

王都郊外にある農地は、一握りの大農家の物。その何十倍もの農民は、その大農家に悪条件で雇われ、酷使されている。これがこれまでの常識だった。その常識が今、崩れようとしている。多くの人が気づかないままに。 最初は小さな、当事者たちにとっては命を賭…

SRPGアルデバラン王国動乱記~改~ 第54話 あやふやな未来を憂う

七月に入り、あと一学年も残すところ二か月。八月は休みなので、同級生と共に過ごせる時間は一か月しかない。この事実に感傷的になる学生はいない。二年生になってもクラスは変わらない。夏季休暇を終えれば、また一緒に過ごす時間が始まるのだ。 そうであっ…

SRPGアルデバラン王国動乱記~改~ 第53話 過保護で何が悪い?

アリシアにとっては「何故、野外パーティー?」であるが、キャリナローズにはそういう違和感はない。城や貴族家の屋敷で開催される時も、庭園を開放して、屋外で行われることはある。避暑地であれば尚更。自然を楽しむことなく室内にこもっているほうがおか…

SRPGアルデバラン王国動乱記~改~ 第52話 勘違いが結ぶ縁もある

週末、レグルスは剣術教官のレイフの家を訪れた。剣術を教えることは出来る。だが、それは授業としてではなく、別の時間に道場であればという条件付きであることを説明され、その道場とやらを訪れることになったのだ。その道場は結局、レイフ教官の自宅。そ…

SRPGアルデバラン王国動乱記~改~ 第51話 登場人物以外にもそれぞれの人生がある

戦乱の世はこの世界全体で続いている。アリシアが知るゲーム『アルデバラン王国動乱記』だけが、この世界の全てではない。アルデバラン王国から遠く離れた土地でも戦争と、一時の平和な時代が繰り返されているのだ。 このような世の中では、望まないのに故郷…