月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

黒き狼たちの戦記 第66話 悪魔のほほ笑みってこういうことか

絶対的な切り札、とされている、ベスティエを投入しながらの敗戦。しかも送り込んだ千名の部隊が一人も帰還してこないという惨敗だ。この結果を知ったシュタインフルス王国の動揺は凄まじい。やや誇張も含みながらベスティエの恐ろしさを世間に知らしめてい…

黒き狼たちの戦記 第65話 遠ざけられていた事実を目の当たりにする

ベスティエを加えたシュタインフルス王国軍は王都を進発すると、とりあえずその進路を反乱軍の動きが活発な北部に向けた。反乱軍を討つ。目的は明確だが、反乱軍の本拠地を突き止めていない為に、目標は明確にはなっていなかったのだ。だが王国軍はあてもな…

古龍の加護 第6話 疑いの目

山を下って合流地点に辿り着いたディーノたち。護衛騎士たちは三人が無事であったことを知って、安堵した様子だった。だが安堵していられたのはわずかな時間だけ。ディーノたちはまた護衛騎士たちとは別行動をとることになる。追っ手を完全に振り切ったとい…

古龍の加護 第5話 運命が交差する

道なき道を五日間進んで、ティファニー王女たちが辿り着いたのは、山の中腹にある洞窟。ディーノ、だけとは限らないが、狩りや旅の途中で嵐などに遭ってしまった時の待避所として使っている場所だ。それほど深い洞窟ではないが、雨風を避けて休むだけであれ…

古龍の加護 第4話 出会いの時

旅支度を調え終わると、ティファニー王女一行は北に向かって出発した。深い森の中。道なき道を進んでいるティファニー王女たち。ただし、同行しているのはクロードとディーノだけ。他の護衛騎士の姿はない。 こうなった理由は二つ。一つは騎獣の数が足りない…

古龍の加護 第3話 もう一つの顔

カストール帝国の追っ手を易々と討ち取ったところで、ディーノたちは家に戻った。今回も討ち払ったとはいえ、居場所はバレているのだ。また新手が送り込まれる可能性は高い。もしかすると竜飛士は先遣隊で、すでに後続が向かっているかもしれない。すぐにこ…