月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

異伝ブルーメンリッター戦記 第148話 主人公に代わって攻略、ではない

七万という大軍での侵攻。そうであっても不安を感じていなかったわけではない。前回の作戦でブルーメンリッターは為す術もなく壊滅に追いやられているのだ。魔人は強い。それを改めて思い知らされた戦いだった。 そうであるからこその大軍。これ以上の大軍を…

異伝ブルーメンリッター戦記 第147話 英雄と戦うということ

キルシュバオム公国軍二万二千の内、前軍六千、そして王国騎士団の前軍六千の計一万二千が前進を始めた。それに対してアイネマンシャフト王国軍はブラオリーリエの瓦礫の影に隠れていた巨人族の部隊を前衛に押し出してくる。身の丈よりも遥かに巨大な盾を持…

異伝ブルーメンリッター戦記 第146話 信頼の向く先

何度かアイネマンシャフト王国軍による奇襲を受けながらもローゼンガルテン王国軍は北上を続けてきた。奇襲による被害はあっても、全体としては戦力に重大な影響を与えるようなものではない。そうであれば、攻略すべき敵の本拠地が定まっていないローゼンガ…

異伝ブルーメンリッター戦記 第145話 解放

ローゼンガルテン王国軍が侵攻を開始した。王国軍とキルシュバオム公国、ゾンネンブルーメ公国の連合軍五万四千が、旧リリエンベルグ公国の南の領境を超えて最初の目的地であるグラスルーツに進軍。それに比べて、ラヴェンデル公国軍はわずか一万二千で単独…

異伝ブルーメンリッター戦記 第144話 見えていない人たち

ローゼンガルテン王国が動き始めた。参戦命令に従って公国軍が動き出したということで、アイネマンシャフト王国への侵攻はもう少し先。まだ、西の領境から侵攻する予定のラヴェンデル公国軍を除く、他の二公国軍が王都に集結したという段階だ。キルシュバオ…

異伝ブルーメンリッター戦記 第143話 将来への備え

アイネマンシャフト王国の都ノイエーラ。ジグルスの国はこの地から始まった。高い防壁に囲まれた、見るからに攻めるのは難しい要塞都市。実際に魔王軍の攻撃を受けたが難なく撃退していると聞いた。防壁に囲まれた場所だけではなく、その裏にある大森林地帯…