月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

勇者の影で生まれた英雄 #134 いつかの繰り返し

バレル千人将の助言を受けた健太郎は、自分なりに何をすれば良いかを考えた。実戦経験を得る機会は簡単には得られそうにない。たとえ得られたとしても、今の隊員たちでは経験を得る前に命を失ってしまうかもしれない。それでは鍛えることにならない。 勇者と…

勇者の影で生まれた英雄 #133 再、落ちこぼれ小隊の隊長

事もあろうに自国の正妃候補を手込めにしようとした。勇者といえども、さすがにタダでは済まない。まして現国王であるエドワードは、元から健太郎に良い印象を持っていないのだ。甘やかすことなど絶対にない。 それでも死罪を免れたのは、勇者としての健太郎…

勇者の影で生まれた英雄 #132 勇者再び

モンタナ王国はウェヌス王国の北東。アシュラム王国とも国境を接している小国だ。国の規模してはアシュラム王国よりも小さい。領土の広さの問題ではない。国情が不安定である為、というのは言い訳で、施政者の統治能力の低さが原因で、国が発展どころか疲弊…

勇者の影で生まれた英雄 #131 夢再び

ソフィアとの会談を終えて、執務室に戻ったエドワード王。苦々しい思いは、今も消えていない。ウェヌス王国に得られたものはなし。エドワード個人としては失うもののほうが多かった。飾り物であるソフィアに会談の主導権を奪われたのだ。面目丸つぶれといっ…

勇者の影で生まれた英雄 #130 二国会談

ウェヌス王国の王都を東西に走る大通り。騎士たちが立ち並ぶその大通りに沢山の王都住民、そして近隣の街や村からやってきた人々が集まっている。人々が集うのは、その大通りの中央をゆっくりと進む軍列を見学する為。出陣するウェヌス王国軍の軍列ではない…

悪役令嬢に恋をして 第126話 物語が始まる

ランスロットとマリアの無理心中。この結末は、グランフラム王国にとって思いもよらない出来事だった。だが驚き、悔やむだけで他には何も出来ない。 そうなる状況を作ったリオンを罰するにも、リオンが行ったのは、ランスロットとマリアを引き合わせただけ。…