月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

勇者の影で生まれた英雄 #130 二国会談

ウェヌス王国の王都を東西に走る大通り。騎士たちが立ち並ぶその大通りに沢山の王都住民、そして近隣の街や村からやってきた人々が集まっている。人々が集うのは、その大通りの中央をゆっくりと進む軍列を見学する為。出陣するウェヌス王国軍の軍列ではない…

悪役令嬢に恋をして 第126話 物語が始まる

ランスロットとマリアの無理心中。この結末は、グランフラム王国にとって思いもよらない出来事だった。だが驚き、悔やむだけで他には何も出来ない。 そうなる状況を作ったリオンを罰するにも、リオンが行ったのは、ランスロットとマリアを引き合わせただけ。…

悪役令嬢に恋をして 第125話 やり残したこと

捕らわれたマリアがいるのは王都の城に昔から存在した監獄塔。身分の高い者が罪を犯した場合に、閉じ込めておく場所だ。 監獄塔と呼ばれているが待遇は悪くない。部屋はそれなりの広さがあり、掃除も行き届いている。ベッドのシーツは毎日変えてもらえるくら…

悪役令嬢に恋をして 第124話 カーテンコール、ではない

一進一退の攻防を繰り広げていたグランフラム王国とグレートアレクサンドロス帝国の頂上決戦は、最後はその言葉通りに、アーノルドとランスロットの一騎打ちとなった。お互いに、それを望んでいたのだ。成るべくして成ったというところだ。 戦いが一騎打ちに…

悪役令嬢に恋をして 第123話 幕が下りる

マーキュリー率いる黒色騎獣兵団の千名は無事、貧民街の者たちを回収して、後方に下がろうとしている。当然、帝国はそれを許すまいとして、懸命に防いでいる。マーキュリーの部隊の前に立ち塞がっているのは、グランフラム王国を裏切った部隊だ。それが陣形…

悪役令嬢に恋をして 第122話 最終幕の始まり

まさかの自軍兵士の裏切り。この事態の収拾を図るために近衛騎士団を率いて、前線に向かって駆けているアーノルド。あと少しという位置まで来たところで、前方で雷鳴が轟いた。 突然、巻き起こった激しい雷は戦場に直撃。兵士が大混乱になっているのが、アー…