月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

異伝ブルーメンリッター戦記 第81話 主人公が演じることを放棄したくなったら

リリエンベルク公国軍の最大拠点となっている南部の街ブラオリーリエ。敗走してきた兵士が各地から集まってきて、今はその数は万を超えた。ただこれまで街を落とされずに守ってこられたのは味方の数が増えたからではない。 軍を入れ替えて、ということはリリ…

勇者の影で生まれた英雄 #66 兵団対抗演習

猛牛兵団との対抗演習は、銀狼兵団の駐屯地で行われることになった。 銀狼兵団は駐屯地の外には出さない。こういった理由からだが、グレンたちからすれば移動の手間が省けて幸いだ。対抗演習などなければもっと幸いだが。 「……猛牛兵団との演習。それも今日…

異伝ブルーメンリッター戦記 第80話 舞台に引き出される人々

リリエンベルク公国領北部にある街リム。これといった地場産業はないが、さらに北、ローゼンガルテン王国の北の国境と接しているいくつかの小国との交易窓口としての役割を持っていることから、北部では中堅くらいの規模となっている街だ。そうはいってもリ…

勇者の影で生まれた英雄 #65 疑惑

グレンの住居は駐屯地にある兵団長用の居館だ。将軍向けに用意されたものであるだけに、かなり大きな建物となっている。そこにローズと仲間たち全員が同居している。 その建物の一室でグレンはお茶の時間を楽しんでいた。とはいっても手元の書類を眺めながら…

異伝ブルーメンリッター戦記 第79話 新たな物語では主要キャラも変わってくる

リリエンベルク公国の陥落、そして封鎖は徐々に民衆の耳にも届くようになってきた。リリエンベルク公国内との取引を行っている商人たちがその最初。その商人たちから他の人々に話が伝わっていった。ただその段階になるとローゼンガルテン王国も隠すよりも、…

勇者の影で生まれた英雄 #64 始動

銀狼兵団の駐屯地。 グレンたちは調練を本格化させていた。兵士は経験、能力に応じて細かな班に分けられており、その班ごとに調練内容が決められている。 やっている事はどの班も地味な基礎訓練ではあるが、その内容は元ウェヌス国軍の兵士たちにとっても、…