月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

異伝ブルーメンリッター戦記 第56話 主人公たちの戦いが始まる

ラヴェンデル公国の中心都市リラヒューゲルから真っ直ぐ西に移動した位置にある平原地帯ドゥエルヴィーゼ。そこが魔人軍との会戦の場となった。 魔人軍十万に対してローゼンガルテン王国軍、ラヴェンデル公国軍の二軍を含めて、は総勢二万四千。数の差は圧倒…

異伝ブルーメンリッター戦記 第55話 開戦

――その日は突然やってきた。 すでに一年近く前からローゼンガルテン王国は戦時体制に移行し、開戦に備えてきたのだが、多くの人々がそういう感覚を持ってしまうほど、何の前触れもなく魔人軍は現れた。ローゼンガルテン王国の西の国境、ラヴェンデル公国領に…

異伝ブルーメンリッター戦記 第54話 重なる影

リリエンベルク公国の都市シュバルツリーリエ。公国領のほぼ中央にあるリリエンベルク公国の政治、軍事、そして商業の中心となる都市だ。その場所に公主であるリリエンベルク公爵家の本屋敷がある。 リリエンベルク公爵家は四公爵家の中でも、もっとも芸術や…

異伝ブルーメンリッター戦記 第53話 再会の時

ジグルスが教官となっている新設部隊は、リリエンベルク公国軍特別遊撃隊と名付けられた。リリエンベルク公爵が自ら行った視察の結果、公国軍の正式部隊として認められたのだ。 視察時にリリエンベルク公爵が残していった二百名、それにさらに三百があとから…

異伝ブルーメンリッター戦記 第52話 正しいのは誰?

ローゼンガルテン王国が戦時体制に移行して半年以上が過ぎているが、魔人との戦いは始まっていない。それは王国にとって良いことばかりではない。今はもう悪いことのほうが多くなったという状況だ。あくまでも、平和であるという、どれだけ悪いことが増えて…

異伝ブルーメンリッター戦記 第51話 モブキャラ増員

寒さも緩み、春の訪れを感じられるようになったリリエンベルク公国北部。雪の消えた、決して広いとはいえない街道に何台もの馬車が連なっている。その中でも一際豪華な馬車。鎧姿の騎士が乗る馬に周囲を囲まれて進んでくるそれは、リリエンベルク公爵が乗る…