月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

黒き狼たちの戦記 第106話 ラングトア陥落

反ベルクムント王国連合軍の迎撃に向かったベルクムント王国軍が負けた、しかも総大将であるズィークフリート王子が戦士したという情報が届いた途端、王都の人々の動きは一気に慌しくなった。 どこに逃げたら良いか分からない、生活基盤がない、なんて言って…

黒き狼たちの戦記 第105話 驕れるものは久しからず

暴政を行う国王を排除する。ベルクムント王国の為にそれを決断したズィークフリート王子であったが、決起の直前になって、一時断念ということになった。そうせざるを得ない状況になってしまったのだ。 ベルクムント王国に反旗を翻した国々の動きは、ズィーク…

黒き狼たちの戦記 第104話 動けない人たち、動き出した俺たち

ノートメアシュトラーセ王国の内乱は膠着状態に陥っていた。オトフリート、ジギワルド両陣営とも相手の戦力を測りかね、自陣営の勝利を確信出来ないまま、戦いを避けてきたのだ。 生死不明のディアークを含め、アルカナ傭兵団上級騎士のうち七名が行方不明と…

黒き狼たちの戦記 第103話 見えない未来を気にしても意味はない

シュバルツたちがいるシュタインフルス王国は、ベルクムント王国に従うことを止めている。正式にベルクムント王国に通達したわけではないが、命令に従うつもりはない。 今の状況は叛意が明らかになっても討伐軍を差し向けられる心配がないという点では良い。…

黒き狼たちの戦記 第102話 志が高いから正しいなんてことはない

クローヴィスの殺害に成功した後、シュバルツたちは国境を越えてシュタインフルス王国に入った。正規のルートではない。かつて任務で潜入した時に使った山中の道なき道を進んで、同じく任務の時に隠れ処として利用していた場所に入ったのだ。そこは今、黒狼…

黒き狼たちの戦記 第101話 決着の時はまだ遠く

ノートメアシュトラーセ王国にて新王が即位したという情報は、それがクーデターによるものであることと合わせて、すぐに中央諸国連合に加盟している各国に伝わった。加盟各国の諜報は、連合内にも向けられている。必ずしも一枚岩とは言えない中央諸国連合。…