襲撃事件はレンブラント教官の私怨によるもの。以前からクラリスに想いを寄せていたレンブラント教官が、彼女の気持ちがサーベラスに向いたことを知って、異常な嫉妬心を燃やして企んだこと。悪霊に取りつかれているなどという荒唐無稽な作り話は、クラリス…
サーベラスが守護兵士養成所に戻ったのは、襲撃を受けてから三日後。無駄な時間を作ることなく最短での、といってもクリフォードが足手まといになってサーベラスが考えていたよりも一日多くなってしまったが、帰還だ。そうしたのは、自分への疑いを少しでも…
圧倒的な力。これを見せつけられたのは三度目のことだ。だが、今回の衝撃は過去二回のそれとは比べものにならない。クリフォードが想像できる範囲を超えていた。 霊力の強弱が全てであるはずの守護戦士。ではその霊力が、少なくとも防御という点では通用しな…
行軍訓練の初日。クリフォードと話をしたあと、ルーは少し不機嫌そうなサーベラスから「覚悟を決める必要があるかもしれない」と伝えられた。ただ伝えられたのはそれだけ。何に対しての覚悟なのかと何度尋ねても、「その時になれば分かる」としかサーベラス…
時々、作業場に通って行軍訓練の準備を行う以外は、それまでと変わらず鍛錬ばかりの毎日を過ごしてきたサーベラス。その間にクラリス以外のチームメンバーの態度まで変化し、ルーはさらに落ち込んでしまうのだが、サーベラスのほうはまったく気にする様子を…
変化を敏感に感じ取ったのはサーベラスではなく、ルーのほうだ。他人の感情が理解出来ないくせに、その動きに対しては人一倍敏感であるはずのサーベラスでさえ気づけなかった、ちょっとした変化。ルーがそれに気づけたのは、過去に同じ経験をしていたからだ…