月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

黒き狼たちの戦記 第68話 信頼には信頼で応えたい、けど

ベルクムント王国にシュタインフルス王国の使者が訪れ、救援要請が行われた。これによりシュタインフルス王国の内乱は公式のものとなった。常日頃から従属国に不穏な動きがないか監視を行っているベルクムント王国にとっては既知の事実なのだが、シュタイン…

黒き狼たちの戦記 第67話 少しだけ結末は以前とは違ってくるもしれない

シュタインフルス王国の内乱はさらにその規模を拡大しようとしている。アンドレーアス王はライヘンベルク王国との国境に貼り付けていた王国軍を王都に呼び戻し、討伐軍を再編。その数は五千。ほぼ全戦力を投入する形だ。 一方でクノル侯爵は他の有力貴族家に…

黒き狼たちの戦記 第66話 悪魔のほほ笑みってこういうことか

絶対的な切り札、とされている、ベスティエを投入しながらの敗戦。しかも送り込んだ千名の部隊が一人も帰還してこないという惨敗だ。この結果を知ったシュタインフルス王国の動揺は凄まじい。やや誇張も含みながらベスティエの恐ろしさを世間に知らしめてい…

黒き狼たちの戦記 第65話 遠ざけられていた事実を目の当たりにする

ベスティエを加えたシュタインフルス王国軍は王都を進発すると、とりあえずその進路を反乱軍の動きが活発な北部に向けた。反乱軍を討つ。目的は明確だが、反乱軍の本拠地を突き止めていない為に、目標は明確にはなっていなかったのだ。だが王国軍はあてもな…

古龍の加護 第6話 疑いの目

山を下って合流地点に辿り着いたディーノたち。護衛騎士たちは三人が無事であったことを知って、安堵した様子だった。だが安堵していられたのはわずかな時間だけ。ディーノたちはまた護衛騎士たちとは別行動をとることになる。追っ手を完全に振り切ったとい…

古龍の加護 第5話 運命が交差する

道なき道を五日間進んで、ティファニー王女たちが辿り着いたのは、山の中腹にある洞窟。ディーノ、だけとは限らないが、狩りや旅の途中で嵐などに遭ってしまった時の待避所として使っている場所だ。それほど深い洞窟ではないが、雨風を避けて休むだけであれ…