月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

異伝ブルーメンリッター戦記 第130話 乱戦

ローゼンガルテン王国との国境にある城砦。スヴェーア王国はその場所に自国軍を詰め込めるだけ詰め込んだ。数が多ければ多いだけ守るのは容易になる、というわけでもないのだが、そうしないではいられなかったのだ。 今、国境に近づいてきている敵軍は魔人の…

異伝ブルーメンリッター戦記 第129話 脇役は必要だから存在するのだ

投石機の攻撃を受けて以後、偵察部隊と思われる敵軍以外とは遭遇することなくブルーメンリッターは最初の目的地であるブラオリーリエに辿り着いた。それに対する達成感は皆無。期待していた味方がいるどころか、ブラオリーリエはその原型をとどめてもいなか…

異伝ブルーメンリッター戦記 第128話 修羅の国

第 元王国騎士団副団長であったワルターとその部下たちが駐留している拠点を出て、川沿いに北へ進む。エカードたちは二日で次の拠点に辿り着いた。その拠点は一泊しただけで、すぐに出発。二日の行軍では疲れがたまっていない、だけでなく、案内役を得ること…

異伝ブルーメンリッター戦記 第127話 仲良し

人の嫉妬を買うほどの美人ではない。特別醜いわけでもない。並み、普通、あえてランクをつけるなら、遠慮して中の下。そんなところだ。他の女子と違っているところがあるとすれば、少し胸が大きいこと。それくらいだった。 どこにでもいるクラスの目立たない…

異伝ブルーメンリッター戦記 第126話 試してみないと分からないことはあるけど

グラスルーツを出て、西に向かう。川に行く手を阻まれたところで北上。目的地の拠点はその川沿いにあった。そこまでの移動では、何の問題も起こらなかった。敵に襲われるどころか、その姿を見かけることもない。途中にあった小さな農村では、穏やかな日常を…

黒き狼たちの戦記 第55話 運命の出会い、なんて認めない

屋敷を得たあと、色々と変化のあった生活もようやく落ち着いてきた。一日の予定がほぼ固まったのだ。午前中は以前と同じく傭兵団の屋外鍛錬場に行って、体力づくり。走り込みなどは屋敷では出来ないというのが理由だ。昼はエマが作った食事を、というヴォル…