月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

四季は大地を駆け巡る #152 もう一度

ユーロン双王国軍と対峙しているパルス王国軍に奇襲を仕掛けたライアンであるが、これまでの戦いのようにはいかなかった。奇襲といってもパルス王国軍は陣地内にいた。ユーロン双王国とは休戦状態にあるとはいえ、警戒を怠っていたわけではない。さらに想定…

四季は大地を駆け巡る #151 格の違い

ヒューガはレンベルク帝国の皇都に向かっている。レンベルク皇帝と会った後、何故かそういうことになったのだ。正直、ヒューガにとっては迷惑な誘い。やるべきことは沢山ある。国にとどまって執務に専念していたかったのだが、レンベルク皇帝に直接、帝国の…

黒き狼たちの戦記 第43話 聞いてないけど?

最前線となるガルンフィッセフルスでは、すでに先軍が戦っている。戦場に響き渡る爆発音。ベルクムント王国軍は新兵器を惜しむことなく、戦場に投入してきた。想定されていたことだ。だが初めてそれを見、それを聞くノイエラグーネ王国の兵士たちは、すっか…

黒き狼たちの戦記 第42話 戦う前から想定外

戦争に向けて準備を行っているのはアルカナ傭兵団だけではない。人知れず動いている組織がある。黒狼団だ。ベルクムント王国との戦いが始まると聞いたロートは、情報集めに動いた。太い情報源は今はまだいない。それでも食堂の、エマのかもしれないが、評判…

四季は大地を駆け巡る #150 新たな道

ドュンケルハイト大森林内の旧都。その中の一際大きな建物の一室でヒューガとイーストエンド侯爵は向かい合っている。イーストエンド侯爵にとって待ちに待った話し合いの場が用意されたのだ。同席しているのはクラウディアとカルポだけ。国同士の正式な交渉…

四季は大地を駆け巡る #149 罪と罰

パルス王国と魔王軍との間で、また大きな戦いが行われた。イーストエンド侯爵領に向かっていたパルス王国軍に対して、イエナ率いる魔王軍が奇襲を仕掛けたのだ。戦闘が開始したばかりの時こそ、魔王軍が優勢に戦いを進めていたが、すぐに膠着状態に入る。あ…