月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

勇者の影で生まれた英雄 #163 浸透

エイトフォリウム帝国との開戦をエドワード王は決断した。まだ公式な決定にはなっていないが、その決断は城内で働く人々にはすぐに広まっていった。公式に決定する前にも色々と準備は必要だ。各部署には新たな戦争が始まることが、それがエイトフォリウム帝…

逢魔が時に龍が舞う 第39話 未来図

逃走した尊の捜索は、ずっと続けられている。富士の樹海の上空には、常にヘリが飛び続け、地上では特殊戦術部隊の装甲車が走り回っている。だが尊の足取りは、逃走したその日から、全く掴めていない。捜索部隊の目、だけでなく、ありとあらゆる探知装置から…

逢魔が時に龍が舞う 番外編1

桜木学園の園内にある寮、とされている特務部隊員の宿舎であるその場所は今、かなり人気が少なくなっている。強化鍛錬中の特務部隊員は、精霊科学研究所に留まっている為、残っているのは入隊前の候補生、そして尊と天宮だけなのだ。 候補生たちにとっては、…

勇者の影で生まれた英雄 #162 やりがいって、かなりの高報酬だ

モンタナ王国における戦況が大きく動き始めた。事を急いでいたエドワード王にとっては喜ばしい報告であったのだが、詳細を知るにつれて、徐々に気持ちは暗くなっていった。銀鷹傭兵団の存在がモンタナ王国の人たちに知られてしまった。百歩譲って、まだそれ…

勇者の影で生まれた英雄 #161 揺れるモンタナ王国

クリスティーナ王女を旗頭にした第三勢力。それに脅威を覚えているのは王弟よりもモンタナ国王だ。国王にとってはまさかの事態。謀略の道具として使い捨てるはずが、クリスティーナ王女はそれを利用して、まだ小さいとはいえ、自勢力を作り上げてしまった。…

勇者の影で生まれた英雄 #160 火種

モンタナ王国東部の街ニュールンでの戦いは大混戦の末、銀狼傭兵団の勝利という形で決着した。王弟派も国王軍も相手の不意を突くつもりでいたところに、想定になかった第三勢力から奇襲を受けて大混乱。その混乱から立ち直ることが出来ないままに三つ巴の戦…