月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

異伝ブルーメンリッター戦記 #108 物語にはなかった主要キャラたちの戦いが始まろうとしている

ラヴェンデル公国の領境近く、リリエンベルク公国を囲む山脈まで続く深い森の入り口にその砦はある。ローゼンガルテン王国軍の訓練地に設けられたその砦は、実際には訓練に参加する騎士や兵士の宿泊場所として使われていて、実戦を想定したものではないのだ…

逢魔が時に龍が舞う 第27話 逆襲

湾岸西地区の旧海岸通り沿い。海に面したその場所に立ち並ぶ大きな建物群は旧倉庫街だ。空港にもほど近いその場所は、首都圏における物流の中心地とされた場所の一つ。大震災が起こる以前であり、空港や高速道路、そして倉庫街そのものも半分が海に沈んでし…

異伝ブルーメンリッター戦記 #107 新たな物語は新展開を迎えようとしている……のか?

ノイエーラの外壁の外。魔王軍配下の軍勢との戦いが行われたその場所に今、二つの軍勢が隊列を整えて並んでいる。それぞれ数は三千。外壁に近い側で陣を組んでいるのは狼人族と熊人族、鬼人族それぞれ千で編成された軍勢。アイネマンシャフト王国軍だ。 それ…

逢魔が時に龍が舞う 第26話 兄妹喧嘩

尊の入院は予定通り一ヶ月で終わった。精霊科学研究所にとっては納得出来ない退院だ。検査の結果は異常なし。尊が持つ特殊能力の元となるようなものは何も見つけることが出来なかった。かといって入院の延長も出来ない。それ以上、何を検査すれば良いのかも…

逢魔が時に龍が舞う 第25話 知ってしまった想い

怪我を負った尊は、軍の病院に入院させられている。場所が軍管轄の病院というだけで治療に携わっている人間のほとんどは、精霊科学研究所の研究員だ。尊の怪我は激しい運動を控えることと、定期的に薬や包帯を替えれば良いだけで、これ以上、特別な治療は必…

逢魔が時に龍が舞う 第24話 八つ当たり

第七七四特務部隊の定例会議の場は、重苦しい雰囲気に包まれている。先日発生した遊撃分隊に対する襲撃。それはYOMIとの戦いが本格化したことを示している、と考える参加者は多い。そうであるなら第七七四特務部隊に勝ち目はあるのか。難しいと考えるの…

逢魔が時に龍が舞う 第23話 厄介者

救出された今泉の配属先が変わった。尊と同じ遊撃分隊への異動だ。これはヒアリングによって分かったことを、十分に検討した結果の措置。もちろん、その検討に尊は関わっていない。関わっていれば、その時点で尊は異動に反対したはず。そうであっても異動と…

勇者の影で生まれた英雄 #118 戦いの目的

ルート王国は勇者軍との戦いに向けて着々と準備を進めている。勇者軍も行軍を隠す段階ではなくなっていて、かなりの勢いでルーテイジに近づいていた。その情報は逐一グレンの下に届けられる。出動した勇者軍は五千。率いているのは健太郎。大量の攻城兵器と…

勇者の影で生まれた英雄 #117 銀鷹傭兵団襲撃

エリック・ハーリー千人将、アシュリー・カー千人将を筆頭にした騎士団の帰還は、ウェヌス王国に驚きを持って迎えられた。彼らはすでに忘れられた存在だったのだ。 早速にジョシュア国王臨席の下、帰還報告の場が設けられた。居並ぶ重臣の中、両名を先頭に四…

勇者の影で生まれた英雄 #116 グレンの国とは

ウェヌス王都にあるランカスター侯爵家の屋敷。ランカスター侯爵は冷たい目で列席者を見つめていた。それでもレスリーからの報告を受けた時よりは随分と落ち着いた様子だ。過ぎた失敗をいつまでも悔やんではいられない。それくらいの分別はウェヌス王国の大…

勇者の影で生まれた英雄 #115 勇者の誓い

アシュラム王国の都メイプルで二ヶ月の時を過ごすことになった健太郎。とはいっても健太郎が自由を許されているのは城内だけだ。それでさえ破格の待遇というものだが、健太郎にとっては不自由で仕方がない。 街に出ることが出来るのであれば、それなりの期間…

勇者の影で生まれた英雄 #114 信じられる人

健太郎をなんとしても中央に戻す。そのために動き出したランカスター侯爵家の最初の一手はレスリーを健太郎のもとに送り込むというものだった。状況把握と健太郎の説得、それがレスリーの役割だ。事態を解決する為の使者という名目でゼクソン王国にも正式に…