月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

勇者の影で生まれた英雄 #82 更なる人材

ルート王国への来訪者は止まらない。今回の来訪者はグレンが待ち焦がれていた人物。相変わらず無愛想な様子で椅子に座っているのは、武具職人のザットだ。 「思ったより早かったですね。それに……若いですね」 待ち焦がれていた相手だが、それを言うグレンの…

悪役令嬢に恋をして 第43話 新イベント:王国舞踏会

舞踏会の会場となった城内の大広間には、綺羅びやかな衣装に身を固めた大勢の人たちが集まっている。会場の広さ、そこに集う列席者の数、料理の豪華さ等など、王国学院の行事とはどれも桁違いだ。 それはそうだろう。これは本物の、それも国王主催の舞踏会な…

勇者の影で生まれた英雄 #81 新たな人材

少しずつ国としての形を整えようとしているルート王国に次の訪問者が現れた。銀鷹傭兵団のガルだ。一人ではない。もう一人同行者がいるが、それもグレンにとって見知った顔だ。 「よく分かりましたね? それは分かるか」 銀鷹傭兵団はエイトフォリウム帝国と…

悪役令嬢に恋をして 第42話 動き出した世界

簡易な柵で囲われただけの放牧場。そこに三十頭あまりの馬が放たれている。キールが約束通りに揃えた馬だ。三十頭は決して多い数ではないが、伝令という目的だけであれば、十分な数といえる。もちろん、キールがそう思われる数で調整した結果だ。 そして、キ…

勇者の影で生まれた英雄 #80 密やかな建国

ウェヌス王国王都での用事を全て済ませてグレンはストーケンドに戻った。グレンにとっては収穫が多い、と全てを例えられるわけではないが、とにかく行って良かったと思える結果だった。 得られた結果と、気持ちが少し整理されたことに満足してストーケンドに…

悪役令嬢に恋をして 第41話 重なる想い、異なる行動

カマークに戻ったリオンは忙しく働いていた。魔物への対処は急がなければ、全てが終わってしまう事態になる。それが分かっているリオンは、緊急課題として、考え得る全ての対策を推し進めようとしていた。そして、それで終わらないのがリオンだ。 魔物の件が…