月の文庫ブログ

月野文人です。異世界物のファンタジー小説を書いています。このブログは自分がこれまで書き散らかしたまま眠らせていた作品、まったく一から始める作品など、とにかくあまり考えずに気の向くままに投稿するブログです。気に入った作品を見つけてもらえると嬉しいです。 掲載小説の一覧(第一話)はリンクの「掲載小説一覧」をクリックして下さい。よろしくお願いします。 

悪役令嬢に恋をして 第16話 世界に抗う覚悟

「ちょっとすみません!」 リオンは、マリアに一声かけると、大急ぎで席を立ってエアリエルが座るテーブルに向かった。エアリエルの瞳は、そんなリオンをじっと見詰めたままだ。 「えっと……来ていらしたのですね?」 やましい事をしているつもりはないのだが…

悪役令嬢に恋をして 第15話 この世界はどこかおかしい

目の前には多くの書物が積み重なっている。リオンは、ヴィンセントにお願いして自由時間を貰い、図書室にこもって調べものをしていた。 それはほぼ終わっている。いくら調べても新しい事実が見つかることはなく、リオンの考えが間違っていないと裏付けられた…

悪役令嬢に恋をして 第14話 イベント:遠足(後半)

先に進むヴィンセントたちを追いかけたリオンだったが、思いがけず、早く追いつくことになった。全力で逃げなければならない状況の中で、ヴィンセントたちは立ち止まっていたのだ。 「どうされましたか?」 「それが……」 ヴィンセントたちが立ち止まっていた…

四季は大地を駆け巡る #52 生まれた格差

東の拠点見学会が開催された。ヒューガが想像していた以上に見学会は盛況。多くの西の拠点のエルフが参加している。それだけ東の拠点が気になっていたということだ。 まずは拠点内の見学。想像していたのとは違う荒れた建物を見て、見学者たちはかなり驚いて…

悪役令嬢に恋をして 第13話 イベント:遠足(前半)

学院に来てから、ヴィンセントの評判は良くなるどころか落ちる一方。それも事実とは異なる理不尽な噂によってだ。 噂の出所を突き止めようと、リオンは散々に動き回ったのだが、全く辿り着く事が出来なかった。必ずどこかで「何となく聞いた」という答えが返…

四季は大地を駆け巡る #51 新居へのお引っ越し

いよいよ新しい拠点への引っ越しの日。といっても荷物はほとんど運び終わっていて、エアルやハンゾウたち、ブロンテースはとっくに新拠点での生活を始めている。当然、先生も一緒。引っ越しの為に長く鍛錬を休むわけにはいかない。ヒューガも当然、鍛錬につ…