月の文庫ブログにて掲載している小説の一覧です。話数が増えてくると、ブログ形式では第一話を探すのが面倒かと思って、このページを用意してみました。 ※2019年11月20日「全話一覧」へのリンク追加 少しずつですが掲載小説は増やしていきたいと思っています…
砦から退却したドミニク率いるモルクブラックバーン家軍。そのままモルクインゴンの街で籠城戦を挑む、ということにはならなかった。ゲルメニア族がいつまで経っても、侵攻してこないのだ。何も分からないままでは対処のしようがない。ゲルメニア族相手では…
手足はずっと拘束されたまま。牢から出されることもない。不自由があるとすれば、それくらい。レグルスにとっては、それほど不快な生活環境ではない。牢の奥には水が流れている場所があり、体を洗うことが出来る。排泄も水が流してくれるので、不潔ではない…
魔道が起動し、魔道石に込められていた魔力が活性化する。巨大な魔道石に、長い時をかけて蓄積された魔力。眠っていたそれが起き上り、大きく膨れ上がっていく。魔力を扱えない人でも、近くにいればそれをはっきりと感じられるくらいの強烈な魔力の膨張だ。 …
ゲルメニア族にとっての誤算は、一族で五本の指に入る、馬鹿力だけであれば一番の戦士が、これまで見たことのない正体不明の敵騎士に討たれたこと。それも、ゲルメニア族から見て、完敗と言うべき内容で討たれたことだ。 今回の戦いの為に用意した巨大ブーメ…
ゲルメニア族との戦いの場とされたのは、モルクインゴンの街から一日の距離にある場所。街の近くまで攻め込まれているとレグルスは聞いていたが、実際には最前線となる場所は別にあった。収穫物の簒奪や焼き払いなど直接的な戦闘以外を目的とした少数での接…
王都を出て、北方辺境伯領のモルクインゴンに向かう馬車。レグルスが使っていたブラックバーン家の馬車とは異なり、どこにでもある普通の荷馬車だ。その荷馬車にわずかな荷物と何人もの人が乗っている。レグルスの後を追うジュードたちだ。 「こんなに大勢で…